Cambridge Quantum、TKETのオープンソース化を発表
※本報道資料は、英国Cambridge Quantumが2021年9月29日に配信したプレスリリースの抄訳です。
英国ケンブリッジ市 2021年9月29日発表 – Cambridge Quantum(以下CQ:リンク ) は、多岐に渡るハードウェアに対応可能な高性能量子ソフトウェア開発キットであるTKET(「ティケット」と発音)の最新バージョン (v.0.15) を完全にオープンソース化したことを発表しました。これにより、ユーザーはこのキットを制限無く活用できるようになります。
CQのCEOであるIlyas Khanは、次のように述べています。「私たちは今年の初めに、TKETをオープンアクセスで提供することを発表し、2021年末までには完全にオープンソース化することを約束しました。この間、世界中のソフトウェア開発者のコミュニティは、QiskitやCirqなど既存のプラットフォームや最大規模の量子プロセッサなどを利用しながら、限られた範囲で当社製品を利用してきました。TKETユーザーコミュニティが世界中に広がっていることを非常に嬉しく思っております。」
CQ のソフトウェア部門の責任者である Ross Duncan博士は次のように述べています。「NISQ時代において、ゲート数と実行時間をできるだけ少なくすることは非常に重要です。TKETは、量子回路のハードウェアに依存しないハイレベルな最適化と、量子デバイスに応じたコンパイル手段を組み合わせています。その結果、量子コンピュータを利用するユーザーは、常に高いパフォーマンスを維持しつつ、異なる量子プラットフォームをシームレスに利用することができるようになります。ユーザーは、特定のハードウェアの特性に合わせてコードを書き換える必要は無く、量子アプリケーションの開発にのみ専念するだけで良いのです。同時に、CQは量子コンピュータのハードウェア企業が、プロセッサから最高のパフォーマンスを確実に引き出せるよう、引き続きサポートしていきます。」
オープンソース化によってコードの透明性の向上、問題報告の容易化、より堅牢なインテグレーションが可能になります。量子ソフトウェアコミュニティのメンバーは、Apache 2.0ライセンスの下で、TKETの開発へ貢献したり、TKETを参考に独自の拡張機能の開発が可能になります。
この度の開発は、バージョン0.8で始まった拡張機能のオープンソース化に続くものです。ここで言う拡張とは、TKETがさまざまな量子デバイスやシミュレータと連携し、他の量子ソフトウェアツールとの統合を可能にする Pythonモジュールを指しています。この拡張機能は、あらゆる主要な量子ハードウェアおよびソフトウェアプラットフォームに対応しています。詳細は、GitHubのドキュメントとチュートリアル(リンク)をご確認ください。
以上
ケンブリッジ・クオンタムについて
ケンブリッジ・クオンタム(CQ)は、世界をリードする量子コンピューティング・ソフトウエア企業です。ケンブリッジ(英国)、ロンドン、オックスフォード、ワシントンD.C.、東京のオフィスに、70人の博士号保有者を含む100人以上の科学者を擁し、世界中に大きな影響を与える量子技術の商業化ツールを開発しています。
CQは、量子ソフトウエアにおいて、とりわけ量子開発プラットフォーム(TKET)、量子化学分野のエンタープライズ・アプリケーション(EUMEN)、量子機械学習(QML)、量子自然言語処理(QNLP)及び量子サイバー・セキュリティー・デバイス(IronBridge TM)などを提供する専門知識を有しています。
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティング・ジャパン株式会社は、その日本法人です。
ケンブリッジ・クオンタムの詳細については、www.cambridgequantum.com を参照ください。
TKETの詳細については、 (リンク) をご覧ください。
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(共同PR株式会社)
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